大涌谷から見た富士山

にごりの湯の源泉地、大涌谷から富士山を望む。アクセスも解説

今日はお天気が良かったので、大涌谷へ行ってみることにしました。
大涌谷は芦ノ湖と並び、言わずと知れた箱根観光のハイライトであります。
そして当館の浴槽に注いでいるにごり湯温泉はこの大涌谷を源泉としております。

ちなみに大涌谷は火山性ガスの影響で、呼吸器疾患や心臓疾患などがある方は観光できません。詳しくは大涌谷公式ホームページなどでご確認ください。

大涌谷の営業時間

大涌谷観光はお店の営業時間の都合で、16時までに終了できるように計画した方が良いかと思います。ロープウェイも16時過ぎには終了します。
朝は駐車場、お店とも9時開始です。ロープウェイは早雲山駅、桃源台駅とも9時始発です。

大涌谷へのアクセス

大涌谷へはマイカーのほか、バス、そしてロープウェイで行くことができます。
眺めが良いのでお勧めはロープウェイです。

早雲山、大涌谷、桃源台(芦ノ湖)を結ぶ箱根ロープウェイ

このロープウェイ、全長約4km、最大標高差300m以上というスケールの大きさで、2009年には乗車人数世界一ということでゴンドラ・リフト部門でギネス世界記録に認定されました。
ロープウェイは早雲山駅から芦ノ湖のすぐそばの桃源台駅を結んでおり、大涌谷は中間駅となります。そのほかには桃源台駅と大涌谷駅の間に姥子駅があります。
注意点としては標高が高いせいか風が強い日もあり、あまり強くなると運航停止となります。天気がちょっと心配、という日は事前に確認しましょう。
また、雨天時は霧がかかりやすく、大涌谷に行ったけど真っ白で何も見えなかった…ということもあります。

マイカーで大涌谷へ。駐車場の混雑に注意

今回は冬季の平日ということで駐車場も空いてるだろうと思い、車で行ってきました。
案の定空いていましたが、GWやお盆休みなどの繁忙期には駐車場がめちゃくちゃ混雑し、日によっては駐車までに何時間もかかる場合があります。
また、ロープウェイも混雑すると乗車までに1時間以上待つこともあるので、繁忙期はなるべく朝早くに行かれることをお勧めします。夕方は帰る人たちで、早雲山方面が混みやすいです。

大涌谷の駐車場が混んでいる場合におすすめなのが、ロープウェイ姥子(うばこ)駅の駐車場です。空いていることが多く、しかも無料で停められます。
早雲山駅にも無料駐車場がありますが、姥子より人気があるようです。

大涌谷からの富士山が絶景

さて、大涌谷についてみると、この日は快晴で富士山がめちゃくちゃきれいに見えました。
ちなみに大涌谷の標高は1,044mと箱根の中でも高い方で、天気が良くても風が強く寒い日が多いので、秋や冬に行かれる方はあったかい上着持参がオススメです。
真夏でも山なので朝晩は気温が下がります。夜は観光できませんが、朝に観光予定の方は薄手でも長袖が1枚あると安心です。

大涌谷自然研究路への立ち入りが条件付きで再開

ところで以前は「大涌谷自然研究路」を通って上の方まで登り、黒玉子を作る「たまご蒸し場」まで行けたのですが、火山性ガスの影響で2015年5月に完全に閉鎖されました。その後2022年3月28日より引率付きの予約制ツアーが始まり、限定的にですが再び行けるようになりました。

詳しくはこちらをご覧ください。

ちなみに「自然研究路」とは、噴煙地近くまで行ける全長約700メートルの小道です。閉鎖前は上に登ったところの黒たまご茶屋で黒たまごを買って食べるのが大涌谷観光の王道だったのですが、ツアー開始後もここでの黒たまごの販売はないとのことです。かわりに駅のそばの黒たまご館で買えます。

黒たまごは大涌谷を代表する名物で、温泉でじっくり茹でることにより、卵の殻の気孔に入った鉄分が硫化水素と化学反応して硫化鉄になり、黒くなるそうです。

 大涌谷温泉の源泉地を望む

さて、富士山を見終え噴煙がモクモクと立ち上るところへやってきました。するとそこに、噴煙に見え隠れする建屋がありました。これは温泉の設備で、ここからにごり湯温泉が配管を通って契約している施設へ送られます。

ところでなぜお湯がにごっているのかというと、温泉に硫黄が多く含まれているからです。なので大涌谷に来ると、どこからともなくたまごが腐ったような独特のにおいが漂ってきます。
温泉の酸性度はなんとPH約2とすごい強酸性で、温泉の設備も金属だとすぐに溶けてなくなってしまうので、ほとんど使えません。例えば浴槽の栓はオールゴムか、チタン、樹脂など特殊なものを使います。配管やバルブはすべて塩ビです。
また石も種類によっては酸で溶けてしまうので注意が必要です。

大涌谷でランチは食べられる?

大涌谷は箱根の一大観光スポットなので、お土産店、名物の黒たまご以外にもランチや軽食のお店があります。
ランチの名物は大涌谷駅の2階にあるレストラン「大涌谷駅食堂」の大涌谷カレーです。旅の記念にここで食事するのもいいですね。

アクセスについてまとめ

公共交通機関の場合

箱根登山鉄道強羅駅からケーブルカーに乗り換え、早雲山駅まで行きます。そしてそこからさらにロープウェイに乗り換えて大涌谷まで行きます。
また早雲山から大涌谷まで、伊豆箱根バスでも行けます。
バスなどで芦ノ湖に先に来た場合は、ロープウェイ桃源台駅から大涌谷へ行けます。
伊豆箱根バスだと湖尻などに大涌谷行きのバス停があります。

マイカーの場合

大涌谷に有料駐車場があります。ただ混雑しやすく、混んだ場合はロープウェイ姥子駅の無料駐車場がおすすめです。姥子駅から大涌谷駅は一駅です。

大涌谷の周辺観光

一番人気は芦ノ湖観光です。海賊船や遊覧船に乗って湖を周遊したり、箱根神社に行かれる方が多いと思います。芦ノ湖からも場所により富士山が望めます。

大涌谷の歴史と外輪山

箱根の山々は活動期により、古い順に「古期外輪山」、「新期外輪山」、「中央火口丘」の3つに大別されています。
大涌谷は最後の中央火口丘のなかでも新しく、約3000年前に神山で起きた水蒸気爆発により生まれました。神山とは箱根で一番標高が高い山で、1,438mあります。
ところで箱根の主要な観光スポットはほぼ全て外輪山の内側にあるため、観光に来た人は周りのどこを見ても山があるな、という印象を持たれると思います。実際、外輪山の外側の景色はなかなか見えません。
ですが芦ノ湖の東側を通る芦ノ湖スカイラインや、南の十国峠など外輪山の外側には見晴らしがとてもよい絶景スポットがいくつもあります。外輪山の内側とはまた違った魅力があるので、機会を見つけて訪れてみてはいかがでしょうか。

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